LNGタンクと砥石

LNG

 LNGとは「液化天然ガス」のこと。もともと地中から取り出だしたときは気体であるが、このままで遠方に運ぶには効率が悪い。この天然ガスは-162℃まで冷却すると液化し、体積が600分の1になる。これを船に取り付けた球形のタンクに入れて、冷却したままの状態で運び、冷却したままの状態で地上のタンクに移して保存する。この「液化」「運搬」の技術があって初めてエネルギーとして利用できるようになった。

球形タンク

LNGタンカーに乗せられているタンクはノルウェーのモス・ローゼンベルグ社が開発したのでモス方式というらしいが、ライセンスの関係か、高度な技術が必要なためか、日本では造船大手3~4社しか製造していない。素材はアルミ合金で出来ており、新日鉄住金が専用に生産しているようだ。

溶接後の研削、研磨

アルミ合金の板を球形に溶接により組み立てて行くがその数は百数十枚。そのあとの溶接箇所の荒研削と仕上げ研磨に弊社の砥石は役に立っている。アルミは合金といえども、柔らかい金属なので、素材の溶着などにより砥石の目詰まりが起こりやすく、研削、研磨作業が難しい素材である。

OF-SX AC20/24 180X7X22

 弊社の砥石、OF-SX AC20/24 180X7X22は一般の砥石に較べ、砥石の目が粗いのでアルミへの食い込みが深く、また、 気孔が大きく研削粉が逃げやすい構造になっている。そのため、目詰まりを起こしにくく、効率よくアルミ合金の溶接ビードを研削することが出来る。
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OF-SS C120 180X2PX22

 OF-SS C120 180X2PX22 は 溶接ビードを荒く研削したあとの仕上げに使う砥石。
目の細かい砥石はアルミ合金や銅合金などは特に目詰まりを起こしやすいが、弊社の砥石の場合、ネット状の構造のため、削りカスを排出しやすく、目詰まり無く作業が出来る。また、砥石自体が曲がるので局面に沿ってしなやかな研磨作業が可能となっている。
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2016.03.17 木